株式会社パルコデジタルマーケティング
村石 怜菜様

9月定例会にて、ショッピングセンター「PARCO」でのアプリの活用やロボットによる接客など、LVT向上に注力する事例をご講演頂きました、株式会社パルコデジタルマーケティングの村石氏に、今回はebsとして単独インタビューさせていただきました。定例会の詳細はこちら

株式会社パルコデジタルマーケティング コンサルティング部 次長 シニア・コンサルタント 村石 怜菜様
―講演中でお話しされていたアプリ「POCKET PARCO」について、アプリ化することでWebやEC とは違うコミュニケーションが出来たと実感できた施策をあげるとしたら、何になるでしょうか?
村石 怜菜氏:
従来のWebサイトやメルマガに比べると、お客様の反応を圧倒的に早く確認できることです。
例えば、駅に直結した商業施設で、駅の反対側にいるお客様にクーポン配布のプッシュ通知を送り、駅の反対側からの来店を強化するなど、お客様の行動への影響力が高くなりました。
―ショップスタッフ自身の手で販売の売り方や工夫をされているとのことでしたが、その中で予想もしてなかった売り方や成功、失敗例など何か印象に残っている事例などはありますか?
村石 怜菜氏:
ECというと専門的な知識やリテラシーが必要と思われがちですが、店頭接客を中心にお仕事されているショップスタッフの方々の固定概念にとらわれないEC活用法には、いつも感心というか、驚かされることが多いです。
柔軟な発想は、逆に私たちが見習わないと、と思います。
例えば、話題の商品を販売する時に、トレンドキワードやハッシュタグをつけて自店のTwitterでツイートして売上につなげたり、繁忙期の混雑を緩和するためにクリスマスケーキをECで先行受注したり。
―ショップブログを基点としたカエルパルコやアプリ「POCKET PARCO」、AI、ロボットなど様々な施策を行われていますが、今注目されている、また活用を考えているテクノロジーやツール等はありますか?
村石 怜菜氏:
パルコは「独自の先行的 ICT 活用」を中期経営計画の事業戦略の柱のひとつとして掲げ、店舗でのデジタル環境を整備することで新たな消費体験の提供を推進しています。
先日のプレスリリース(http://www.parco.co.jp/pdf/jp/cname_20171016143302.pdf)でも発表されていますが、ロボットを「お客様のご案内・閉店後は従業員の業務補助」に活用する、という実証実験もその一つです。
店頭売上やお客様の接客満足度の向上だけでなく、従業員の業務負荷軽減も目的に、ICTを活用している商業施設は、まだあまりないように思います。
―当イーコマース事業協会は「売上げ向上・技術向上のための勉強、並びに会員相互の会員交流・情報交換を通じて、電子商取引を含む健全なる情報化を社会に普及させることを目的とする」団体でありますが、ご講演を終了してみてのご感想や、定例会の印象などお聞かせいただけると幸いです。
村石 怜菜氏:
休日に熱気あふれる方々が集まっていて、とても驚きました。
小売の方々が多いので、「商業施設は違う業界」と思われないか不安でしたが、「WebやEC、マーケティングの根底に流れるものは共通している」と理解されている方が多かった印象です。
懇親会も参加させていただきましたが、アットホームな雰囲気かつ、同じ方向を目指す同士・仲間感を感じられる組織はとても素晴らしいな、と感じました。
今回の講演内容が皆さまの参考になれば幸いです。この度はありがとうございました。
○講演タイトル
「PARCO のお買い物体験を最大限に ITを活用した顧客コミュニケーションとは」

○講師プロフィール
株式会社パルコデジタルマーケティング コンサルティング部 次長 シニア・コンサルタント
村石 怜菜 氏

日本女子大学被服学科卒。接客販売・店舗運営を経験した後、EC業界へ。
Eコマース支援企業でファッションブランドのECサイト構築・運用に携わり、現在はパルコデジタルマーケティングにて、専門店や商業施設へのWeb・ECコンサルティングを中心に顧客企業のオムニチャネル戦略の実行を支援している。


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