宮松 利博様

2018年6月定例会にて、「コレでバッチリ!初心者のための「人工知能」攻略講座【Eコマース専用】」をテーマにお話頂いた、株式会社ISSUN 宮松氏に、今回はebsとして単独インタビューさせていただきました。定例会の詳細はこちら

株式会社ISSUN 代表取締役 宮松 利博様

―人工知能などの新しい技術の情報をどのように入手しているのですか?
宮松 利博氏:
基本的にはAIというより「人々の生活を豊かにするのものは何か」という視点でネタ集めしてます。
そこで気になったキーワードを、英語と日本語で、RSS、Googleアラート、Podcast、youtubeチャンネルなどのデジタル情報源に登録して定期巡回・収集しますが、そもそもの起点となる情報ソースは、本屋さんが多いかも。
店内をぶらりと歩けば気になる本が見つかるので、新旧問わずに8冊くらい買って乱読します。
キンドルやiPhoneは眼精疲労でそろそろ自分には限界かも。
あとは、それぞれの分野で活躍している大学研究者さん主催の会合(国内のAIなら、人工知能研究会 / AIR や、シンギュラリティサロンなど)などの気になる回に顔を出して情報ソースにしています。
最近は海外でもyoutubeでこうした勉強会を公開しているグループがあるので、字幕をONにして聞き流していたりします。
また、欲しい本でもオーディブルなどのオーディオブックで公開されていれば音声で聞き流すこともありますし、Pocketで収集した文字情報を音声読み上げすることも増えてきました。
―その際、情報の取捨選択の基準などはありますか?
宮松 利博氏:
極端な取捨選択は偏見に陥りやすいので、重要だと感じた情報の「反対派」を見るようにしています。
左派と感じたら右派、肯定派なら否定派、テクノロジー系なら非テクノロジー系、と、
できるだけ両極の情報にあたるようにして、客観的に捉えた上で、場合に応じた複数の回答ができることが重要だと思っています。
―AIを実体験したいのですが、オススメのECサイトやAIを導入しているWebサイトなどあればいくつか教えてください。
宮松 利博氏:
実体験している、と気づかないくらい自然なAIもあるので参考程度になりますが、今後の応用を考えて体験されることをおすすめできるサイトとしては、以下になります。
次の質問とも重複しますが、AIのEC活用では、今の所、チャットボット、レコメンド、分析ツール、画像認識の4つが安定的な利用方法になると思いますので参考にされてみてください。

・チャットボット(カスタマーサポートの充実)
あくまでシンプルなシナリオ型のチャットボット事例ですが、自社の顧客対応データが豊富に揃っているなら、さらに機械学習でサービスを発展させることが可能です。
ファンタジスタゴール「5秒で見つかる選び方ガイド」
http://www.fantasista-goal.com/

・画像認識(画像の理解)
メルカリが提供するブランド品向けアプリ「メルカリ メゾンズ」には Googleが提供する プログラミング不要、ビジネス利用可、さらにAIを触った方なら喉から手が出そうな「ハイパーパラメータのチューニング不要」とまで言われる「AutoML Vision」が活用されています。このシステムを活用し、画像によるブランド品の選別制度を91.3%にまで引き上げたそうです。
https://www.mercarimaisonz.com/

・高精度レコメンド(学習結果から推測する)
UNITED ARROWSのメルマガは、ウェブと店舗を利用しているなら、ハッとする内容になっているケースがあるでしょう。
つまり、来店行動とウェブ行動に基づき、メルマガ開封時のコンテンツを動的に最適化しています。

・データ分析
おぎやはぎさんのCMでおなじみとなったマーケティング分析ツールの「b→dash」はオンライン店舗とオフライン店舗の複合的な行動分析とマーケティングが可能となっておりAI実装などでこれから期待できるツールになっています。
https://bdash-marketing.com/
―今後EC事業にAIの導入を考えています。その際、「こういう使い方は将来性がある」「導入前に注意しておくこと」をお教えください。
宮松 利博氏:
先程の質問で、安定的な活用事例をご紹介したので、実験的な試みをするなら
「購入前の相談や商品購入を音声アシスタント機器から可能にする」
「商品説明文、コーディネイト写真、利用シーン動画は、ユーザごとに完全自動生成させる」
などを段階的に導入してゆくことが考えられると思います。
つまり、テキストを用いずに、音声、画像、動画でより快適な接客を完結させる方法はAI向きといえるでしょうし、その一方で、導入前に注意しておくことは、さんざん投資・開発して完成したものの、売上にまったくつながらなかった、誰も利用しなかった、1年経たずにサービス終了、という最悪のゴールを回避することでしょう。
ディープラーニングと言っても、前述の通りGoogleなどが気軽にトライできるツールを公開しているので、まず機能を作ろうとする側が、その機能は、単なる店舗都合の効率化や無人化のためなのか、あるいは、お客様の利便性を高めるためなのか、を明確にしておくことが成功の秘訣だと思います。
○講演タイトル
「コレでバッチリ!初心者のための「人工知能」攻略講座【Eコマース専用】」

○講師プロフィール
株式会社ISSUN 代表取締役
宮松 利博氏

営業時代に開発した顧客管理システムで営業業績を伸ばし1997年にシステムを売却。
2000年、EC立上げ初年度で月商1億円に急成長するも数年後に上場失敗。
新たなECを3年で年商20億円に成長させ、2006年株式上場。
同年に保有株を売却し海外視察の後、2011年「小よく”巨”を制す」を掲げ株式会社ISSUNを立上げ、
WEB/ECの運営・制作・コンサルティングで、業界No.1に成長するクライアントを多数抱える。