妹尾 榮聖 様 

2008年7月定例会でご講演をいただきました、 今回は有限会社MUSUHIと、広告代理店の株式会社PATIER、2社の代表取締役を務める妹尾榮聖先生をお招きして、究極のマーケティングついてお話をお伺いしました。 定例会の詳細はこちら


有限会社MUSUHI/株式会社PATIER 代表取締役 妹尾 榮聖 様 

―今回は妹尾先生には、色々な業種のお仕事で培った経験をもとに、実践的なお話をいただき、中小零細企業にもマーケティングについて正しい取り組みが必要な事を説いていただきましたが、これまで色々な企業をコンサルティングされて来て、何が欠けている場合が多いと思われますか。
妹尾 榮聖 氏:
何が欠けている…ですか? 一番欠けているのは、何といっても、顧客への感謝の念ですね。ほとんどの企業や商店で、顧客第一主義、顧客満足という言葉すらも、売上を伸ばすための単なる評語になっているのを感じます。売上というものは、お客様の日々の営みの中での繋がりの中から、生まれてくるものです。しかし、顧客に対して感謝が無いと、両者の間で理想的な関係をつむぐことは難しい。売り手が、買い手に対し、いかにして欲しくさせようか、どうやって買わせようか、どうやってコントロールしようかと思っているし、それを追求しているビジネススタイルでは、どう考えても、良い関係を築くことはできないのです。だからまずは、顧客が支払ってくれる粗利で生きていることに対する感謝の気持ちを持つ。ここから始まるのだと思っています。
―商売をする上での「戦略」についてですが、我々はついつい、目に見える「戦術」ばかりに目が行き、その裏に潜む「戦略」を見抜ききれず、他社のライバル企業の表面的な物まねをしてみたりする場面があったりします。売り上げが上がり出しても伸び悩む場合、我々が取り組まなければならない基本的な「戦略」とは、具体的にどの様な事からになりますでしょうか。
妹尾 榮聖 氏:
戦略とは、そもそも、戦争の用語です。商売と戦争を同じテーブルの上で考えるのは、個人的にはあまり好きではないのですが、戦略を説明しようと思うなら、戦争的に説明する方が、理解しやすいかもしれません。

「戦争論」で有名なクラウゼヴィッツは個々の戦闘で問題となる戦術と対比し「戦略とは戦争目的を達成するために戦闘を組み合わせる活動だ」と言っています。つまり、戦術とはより具体的な方法論であり、戦略とは目的を達成するためのプランなのです。

販売に携わる人間が、基本的に持たなければいけない戦略とは、どれくらいの売上が必要で、それを誰と、どんな方法で達成するのか。そして、売上目標を達成した時に、スタッフや顧客とどんな関係を築いていたいのか、自分自身は何を手に入れ、何を成し遂げ、どんなライフスタイルを手に入れているのかというプラン(計画)でしょう。儲かっても、幸せになることができなければ、商売をしている意味はありません。仕事を含めた自分の人生のプランを持つことで、それを実現するための売上達成のプランが浮かび上がってくると思います。
―また、ブランディング戦略について、買ったお客をどうフォローするかと言うお話がありましたが、我々ネットショップができるフォローについて、最低限どこまですべきだと思われますでしょうか。
妹尾 榮聖 氏:
楽天さんのシステムをよく知らないので、参考にならないかも知れませんが…。とにかく購入後に、商品を購入したこと、それを自分から購入したことが間違いでないということを、購入者に理解していただけるフォローは必要でしょうね。そこにサプライズが加わると、ファン化しやすくなるといます。サプライズは、特別なことじゃなくても、顧客を思いやる気持ちがあれば、思いつくはずです。
―現在、多くのショッピングサイトが開設されていますが、いろいろなホームページを先生が客観的にご覧になって、マーケティングのプロとしての観点からどんな印象を持たれていますか。また、これらのショップでの商売は、今後どの様なスタイルになって行くと思われますか。
妹尾 榮聖 氏:
ネットとリアルを、全く別物として認識している人が多いように思います。確かに、ネットにしかないシステムなどもありますが、人間が商品を欲しくなり、購入するという消費行動の根本は同じだと思うんですね。情報が溢れている世界だけに、目新しい流行のノウハウばかりを追いかけている人が多いように思いますね。そういうものは、非常に表面的で、短期でしか通用しないものが多いにもかかわらずです。もっと根っこの部分をしっかり学ぶことで、しっかり儲かって、楽しくできて、息の長い、大きな木のような商売を目指したほうがいいのではないでしょうか?

ネットは新しいシステムですが、今後は、ひとつの販売する方法として定着し、安定するでしょう。そうなると、本当にネットでもリアルでも、ノウハウを知っている人より、根っこを持っているところの方が伸びるようになると思っています。
―今回のセミナーは、2時間半に渡って非常に盛りだくさんの内容でしたが、まだまだ時間が足りませんでした。同様の内容ですと、普段はどれくらいかけて勉強する内容だったのでしょうか。
妹尾 榮聖 氏:
私が主催している共鳴塾の2回分くらいですから、10~12時間くらいの内容ですかね。少しでも多くのものを持って帰っていただこうと思って、ダイジェストみたいな内容になった部分が多く、逆に充分な内容をお話しできなかったと反省しています。
―最後に、今回e塾にてご講演いただいた、先生のご感想をいただけますでしょうか。
妹尾 榮聖 氏:
みんなが、ひとつの目標を目指して集まり、先に結果を出した人が、後に続く人にシェアするってのは、とても素晴らしいですね。私も、そういう勉強会を作って行きたいと思ってましたので、今回参加させていただいて、非常に参考になりました。
○講演タイトル
『視点を変えれば売上が変わる! ウルチカラを手に入れる究極のマーケティング』

■プロフィール
1971年生 調理師、営業、整骨院、栄養学の講師、貿易商などの職業を経て、現在、コンサル会社である有限会社MUSUHIと、広告代理店の株式会社PATIERの2社の代表取締役を務める。飛び込み営業を皮切りに、テレアポ、ルートセールスと、様々な営業を経験するが、どの会社でもトップレベルの実績を叩き出す。その営業ノウハウと、貿易の交渉を通して培った独自の視点で、日本だからこそうまくいく販売マーケティングを構築する。 誰にでも理解でき、誰にでも実践でき、誰でも売上を伸ばせるマーケティングとして、小売業から工務店まで、中小零細企業を中心に幅広い業種のコンサル業務を行っている。また、ユニークな分析と、分りやすい切り口でのマーケティングの説明には定評があり、船井総研(セミナーの様子はこちら)を始め、全国から営業と販売に関する法人向けセミナーの講師を務めている。これまでにコンサルティングしてきた営業や小売の企業は100を超える。セミナーやコンサル業務を行う傍ら、現場実践主義で、現在も広告代理店で自ら営業を行い、そこで培った経験を、常にセミナーやコンサルにフィードバックし続けている『ウルチカラ』マーケッターである。