オラクルひと・しくみ研究所
小阪 裕司様

今回は、エビスの8周年イベントでご講演をいただきましたオラクルひと・しくみ研究所 代表 小阪裕司氏にお話をお伺いしました。定例会の詳細はこちら

オラクルひと・しくみ研究所 代表 小阪裕司様

―人の感性はどの世界にも当てはまるとのことですが、ネットショップも他のビジネスも 本質は同じということでしょうか。
小阪 裕司氏:
インターネットをする人が少なかった時代には、ビジネスの特殊性があった時代もありましたが、今では他のビジネスとほとんど変わりません。 特に人が「買いたいか」「買いたくないか」という本質的な部分では全く同じです。
―これからは「感性」や顧客との「絆」の重要性はますます高まってくるのでしょうか。
小阪 裕司氏:
顧客の感性というものは一定ではなく、少しずつ高まっていきます。 昔は普通のレストランで外食するだけで喜んでくれた人も、経験を積み重ねると、音楽や内装、ウェイターの対応などすべてに高いレベルを実現しなければ脳は感動してくれなくなります。 日本の消費者は世界的にみても消費感性の平均値が高く、ビジネスの難易度は高いでしょう。 そういう日本の消費者に買ってもらうためには、感性の動機づけはますます重要になります。
―ずっと上がり続ける顧客の感性についていくことは大変ですね。
小阪 裕司氏:
実は顧客だけでなく、顧客に対面する企業側の感性も上がっていきますので心配はありません。 しかしそれには実践が必要です。形だけ真似をしても企業側の感性は上がらず、顧客とのギャップはどんどん広がっていきます。
―講演の実例を聞くと、POPなど形だけ真似しようと考える人もいそうですが、それでは意味がないのですね。
小阪 裕司氏:
全く同じようにPOPだけを真似ても、結果は違ってくるのです。 結果をもたらしているものは、目に見えるPOPだけではないですから。 また表面的なモノマネだと、顧客に見抜かれるのではないでしょうか。 長年現場を見てきて思うことは、魂がこもっているかどうかで結果も変わってくるということです。そういう意味では、本来の商売の姿になってきたと思います。
―「感性」以外のビジネスのアプローチ方法はないのでしょうか。
小阪 裕司氏:
究極の御用聞きに徹するという方法もあります。 単にお金儲けをしたいという人にはそちらの方がいいかもしれません。ただ今の時代は、心の充足を求める”ワクワクしたい”消費者の方が多数です。 お客さんに心から喜んでもらいたいと思える人は、今の時代の商売に向いています。ぜひワクワク系の取り組みを自分自身でも楽しんでください。
○講演タイトル
長くお客様に愛される店舗づくり

○講師プロフィール
オラクルひと・しくみ研究所 代表
小阪 裕司 氏

オラクルひと・しくみ研究所 代表
日本感性工学会 理事
九州大学 客員教授
静岡大学 客員教授
中部大学 客員教授

山口大学人文学部(美学専攻)卒業。作家、コラムニスト、講演・セミナー講師、企業サポートの会主 催、行政とのジョイントプログラム、学術研究などの活動を通じて、これからのビジネススタイルとその具体的実践法を語り続ける。
人の「感性」と「行動」を 軸にしたビジネスマネジメント理論と実践手法を研究・開発し、2000年からその実践企業の会「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰。著書は最新刊『「買いたい!」のスイッチを押す方法~消費者の心と行動を読み解く~』(角川書店) はじめ、文庫化含み計23冊。

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