開催レポート

第178回定例会 参加者レポート

はじめに
イーコマース事業協会(会員数209)は、日本で最も歴史があり、日本最大級の“イーコマース(EC)事業者の商工団体”として活動している団体で、“イーコマースの経験・知識・情報を持った人が集まる場” を合言葉に、関西を中心に 日本全国からネットショップ関係者が定期的に集まって互いに学びあっています。

私はイーコマース事業協会会員で、広報委員会に所属の株式会社帝塚山ハウンドカムの神薗英子と申します。
先日開催された「第178回定例会」の参加者の1人として、レポートを報告致します。

新型コロナウィルス感染症の影響を受け、イーコマース事業協会でも毎月第2土曜日に開催されている定例会を中止、動画開催に切り替えなど感染拡大防止に努めてまいりました。
7月11日、感染防止対策の徹底、人数制限をした上で、安全面に十分に注意をしながら、4か月ぶりにリアル開催を再開、新大阪丸ビル別館にて178回定例会が執り行われました。
参加がかなわない会員様には、14時から会員限定にてYouTubeによる動画ライブも同時に配信されました。
又、今回の開催では、14時30分~16時30分、1講演のみ行われ、毎回開催される定例会後の情報交換会は中止という形で、段階を経てのリアル開催となりました。
参加人数:会員22名



吉村会長による開会の辞では、2020年4月にイーコマース事業協会理事長に就任された岡村理事長が就任後初めて対面でのご挨拶をされました。

今回の講演は、今年4月開催予定で中止となった「イーコマース事業協会18周年記念イベント」でご登壇いただく予定でありました、中田工芸株式会社 代表取締役社長 中田 修平様にご講演いただきました。


講演 中田工芸株式会社 代表取締役社長 中田 修平様
講演名 「~地方から世界へ挑戦~ハンガーの価値と市場を創造する、勝ち残り戦略」


中田様は、米アリゾナ大学ビジネス学部マネジメント学科卒業。
ニューヨークにて就職後、2007年に帰国し、中田工芸株式会社(兵庫県豊岡市)に入社。
同年に自社ブランド「NAKATA HANGER」を立ち上げ、東京青山に「東京ショールーム」を開設。

2017年に三代目社長として就任。木製ハンガーの新しい販路を開拓し続け、海外進出も積極的に行い、「世界一のハンガー屋になる」という目標を掲げ、BtoBが主体だった業態をD2Cという、顧客に直接販売する戦略を遂行することでオリジナルブランドの売上を大幅に伸ばし、着実な業績拡大を実現しておられます。

第一部「自社ブランドで市場創造」

第一部では、人口8万人の地方都市・兵庫県豊岡市に本社を持つ中田工芸株式会社が、アパレル業務用メーカーとしての業態から、既存製品を新しい市場で販売する戦略でオリジナルブランド「NAKATA HANGER」のブランド確立と様々なチャネルで全体的な売上を伸ばし成長してきた歩みと成長についてお話いただきました。

1946年に祖父が創業した中田工芸は、76年の歴史を持つ「日本で唯一の木製ハンガー専門メーカー」です。
アパレル業務用ハンガーを主軸としBtoBとして右肩上がりの成長を遂げていました。
1990年代バブル崩壊を迎え、アパレル業界の業績低下に準じてアパレルの単価が下がると同時に中田工芸も海外製の低単価ハンガーとの戦いに巻き込まれます。
薄利多売に耐えしのいでいた中、2004年の台風23号によるで甚大な被害を受け、工場が壊滅。機械や原材料を失いますが、社員総出で泥水をかき出し、工場を建て直し。
再起に向けて、国内木製ハンガーにこだわり続けてきた自社の知識、経験、技術を表現できないか?と考えて立ち上げたのが、自社オリジナルブランドです。
2007年「NAKATA HANGER」設立、同年に東京青山に「東京ショールーム」を開設します。
同年、アメリカから帰国し、中田工芸に入社し、中田様の最初の任務が「東京ショールーム」開設だったということです。その後、「東京ショールーム」は増設、「NAKATA HANGER」ブランドの拠点となっています。

そこから「NAKATA HANGER」は、新しい市場に既存製品を販売する戦略を進めます。
EC販売、ブライダルギフト、百貨店、高級車のショールームでの販売、ホテル、トワイライトエクスプレス「瑞風」の客室用ハンガー、法人記念品、卒業記念品など数々の販売チャネルを広げていきます。
BtoBで着実な成長をしてきた上に、さらに様々な販売チャネルをプラスしていくことで全体的な売上拡大を実現してこられました。100%に近かったBtoBの売上比率を現在では自社ブランド比率が半数近くにもってきたということです。



第二部「D2Cと海外挑戦」

第二部では、「NAKATA HANGER」が取り組むD2Cの考え方や大切していること、海外展開についてお話いただきました。

1本3万円以上もするハンガーが売れるハンガーブランドとして確立している「NAKATA HANGER」が取り組んできたことは、D2C=消費者に対して商品を直接的に販売する仕組み だといいます。

デジタルを基点としSNSやECを活用しながら、語りたくなる“ストーリー”を追求し、温かみのある心の通ったオンラインであることを大切にしているとのこと。

2017年に社長に就任してからは、ご自身がアメリカで活躍してきた経験も踏まえ、かねてから挑戦したいと考えていた海外進出にも積極的に取り組んでおられます。
ヨーロッパ、アメリカ、アジア、中東など世界の高級アパレル店にオーダー木製ハンガーなどを収め、

「世界一のハンガー屋になる!」

という「NAKATA HANGER」の夢を着実に実現しておられると感じました。

新型コロナウィルスの影響で、「東京ショールーム」が休業となり、アパレル業界は厳しい状況になりましたが、その中でも来店で商品が見られないお客様に「サンプル貸し出しキャンペーン」を実施したり、今までやろうとしていてなかなか注力できなかった「父の日」ギフトの新需要に取組んだりと、ECを中心に苦境の中でさらなる挑戦を続けてこられました。

中田様のお話の中で、印象的だったのが、
「いつもハンガーのことばかり考えている」
というお言葉です。

「ハンガーだけで商売できるの?」
「ニッチな商材なのによくやるね」
などとよく言われるそうですが、中田様自身は、ハンガーをニッチな商材とは考えていないそうです。
ハンガーは、プラスチックや針金、木製問わず、どこの家にでも必ずに近いほどあるもの。
そのハンガーに特別なこだわりを持って、様々な視点で自社ブランドを提案していくことで、新しい市場を開拓し続けてこられたお話をお聞きすると、チャンスや可能性は誰にでも平等に無限にあると感じました。
自社の商品やサービスについて、もっともっと追求することで新しい市場やサービスが見えてくるはずとあらためて自分の姿勢を見直す貴重なご講演でありました。


月間売上達成店舗表彰

今月は、「アウトワールド 楽天支店」様が、6月の月間売上達成店舗として表彰されました。




木下副理事長の閉会の辞で、定例会は閉会となりました。

第179回定例会のご案内
第179回定例会は9月11日にCIVI研修センター新大阪東で開催予定です。

イーコマース事業協会の定例会についての詳細は、こちらをご覧ください ≫ https://www.ebs-net.or.jp/regular_meeting/

2020年7月14日 株式会社帝塚山ハウンドカム 神薗英子 (広報委員会)

EBS定例会参加表明

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