北国からの贈り物株式会社
加藤 敏明様 

2007年4月定例会でご講演をいただきました、北国からの贈り物 株式会社 代表取締役 加藤 敏明様。両親が手掛けていた「蟹の卸売業」の手助けとして一人で立ち上げ、 年商100億の日本を代表するネットショップにまで成長させた。月商1000万円以上を目指す店舗が経験する伸び悩みの時期を乗り越え、コンスタントに月商3000万円を売るノウハウをお伺いしました。定例会の詳細はこちら


株式会社 代表取締役 加藤 敏明 様 

―売上が伸び悩んだとき、どうしていかわからなくなります。何から手をつけていいのかわからないときはどうすればいいですか?
加藤 敏明 氏:
発想の転換が必要ですね。 思うように売り上げが伸びなかったりすると、不安になったり、自信をなくしてしまいます。 そういうときこそ、初心に戻ることが大切です。 自問自答してみてください。

例えば、 なぜ、自分はこの商売を始めたのか? なんの為に、ネットショップをやっているのか? ネットショップの運営を通して、自分は何を手に入れたいのか? 何を達成したいのか? 現在の苦しい状況を乗り越える答えは、たいてい、自分の中にあります。

私も思い悩んだときは、 どうしたら自分や、自分の家族、そして北国のスタッフひとりひとりが幸せになれるのか?みんなが、楽しく笑顔で仕事が出来るのか?そんなことを考えます。 そうすると、おのずとコンセプトが見えてくる。自分のお店は、なぜ存在するのか? 会社のスタッフや、お客様、そして社会は何を求めているのか?どうすると、受け入れられるのか?あとは、みんなの幸せのためには何をすればいいのか?考え直してみます。
―ネットショップで、月商3000万を達成するには、 何か必要ですか?
加藤 敏明 氏:
ネットショップが成長する過程で、乗り越えなければいけない、いくつかの成長ステージがあります。 それを、ネットショップに大切な要素(人、モノ、金、情報、時間)などに分けて、改善をしていきます。

例えば、売り上げが、ある程度の規模になると、社内の受注体制・発想体制などのバックヤードに混乱が生じます。 そのときには、 配送を外部委託に切り替えたり、受注システムの導入など、バックヤードの見直しをして作業の効率化を図ります。次は、組織が大きくなった場合は、組織体制の見直しを行います。

当社では、楽天店 スタッフ、ヤフー店スタッフ、自社サイトスタッフという一店舗一店長体制をやめ、楽天本部制に切り替えました。これは、楽天市場店を中心に企画を立て、他の店舗は楽天店でしていることを移植するというやり方を採用しています。

これにより、大幅な業務効率化を行い、かつ無駄な在庫確保も不要となりました。他には人、マネジメント。トップから一方的に指示をだすといった方法をやめ、スタッフからも現場の意見を吸い上げ、みんなで共有します。

また、スタッフの配置については、適正検査を実施し、適材適所に配置します。繁忙期には、派遣や外注を利用するのも効率的です。あと、会社が伸び続けるには、係数管理が不可欠です。売上高に対して、固定費、人件費、仕入れなどを含む変動費、雑費、常に粗利益を計算し、営業利益を確実にあげます。
―なるほど。いろいろ改善点が見えてきました。でも変更するのは、勇気がいりますね。実際には、スタッフに反対されて、断念することもあります。そんなときはどうしたらいいですか?
加藤 敏明 氏:
大切なことは、みんなと相談しながら、その時点で最良と思える方法を考えます。 でも、その方法が成功するか、どうかは、誰にも分かりません。 周りの変化が早すぎて、圧倒的に経験不測ですが、 一度、決めたら、先ずやってみることです。 システムの変更や、組織の変更は、3ヶ月間テスト導入して「ダメだったら、元に戻す」。「トライ&エラー」 これなら、スタッフのモチベーションをあげたまま移行ができます。 人間は、失敗を恐れますし、変化を嫌う動物です。今までの経験では、8割ぐらいは、うまくいっています。
○講演タイトル
『売り上げを伸なばせない理由とその解決方法』

■プロフィール
北海道厚岸出身。両親が手掛けていた「蟹の卸売業」の手助けとなればと、一人でネットショップを立ち上げたのがネット事業の始まり。今では卸売業の売り上げを上回る、会社の中心事業にまで成長させる。現在、水産事業の代表取締役と、ネット事業の最高責任者を兼務。楽天市場、ヤフーショッピングにて各賞を連続受賞。経済産業省推進事業IT経営百選「奨励賞企業」を受賞するなど、業界の先駆けとして講演会も数多くこなす。

2006年楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤーフードジャンル大賞受賞
2006年ヤフーショッピングストアフードカテゴリーベストストアー賞受賞


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