開催レポート

「第168回定例会・情報交換会」参加者レポート

はじめに
イーコマース事業協会(会員数225)は、日本で最も歴史があり、日本最大級の“イーコマース(EC)事業者の商工団体”として活動している団体で、“イーコマースの経験・知識・情報を持った人が集まる場” を合言葉に、関西を中心に 日本全国からネットショップ関係者が定期的に集まって互いに学びあっています。

私はイーコマース事業協会会員で、広報委員会所属の株式会社CRF 勝千晶と申します。
先日行われた「第168回定例会・情報交換会」の参加者の1人として、当日のレポートを報告致します。

3月9日13時からの各委員会開催の後、14時から「第168回定例会・情報交換会」が「CIVI研修センター 新大阪東」にて開催されました。
参加人数は会員:100名  ゲスト :8名。
第1講演では、株式会社小島屋 代表取締役 小島 靖久様に、「今さら言えない!たった一人でSOYを取った本当の理由と、いま考えていること」として、お話を頂きました。
モデレーターにはEBS会員でもある有限会社パラダイス 山本龍一様に参加いただきました。
第2講演では、日本ECサービス株式会社 代表取締役 ECマーケター 清水 将平様に、「楽天、Yahoo!、Amazon、Wowma!の未来 いったいどこが生き残るのか??」と題し、お話を頂きました。

株式会社小島屋 代表取締役 小島 靖久 様が登壇

株式会社小島屋 代表取締役 小島 靖久 様

ご講演タイトル 「 今さら言えない!たった一人でSOYを取った本当の理由と、いま考えていること 」


■聴講者の声

株式会社小島屋 小島様は大手企業にて、営業・営業戦略・マーケティングの部署をそれぞれ約7年経験され、その後実家の会社の小嶋屋に戻られ、乾物などを販売されたがドライフルーツやナッツへとシフトされたようです。
小島様ご自身が元々食に興味があり、自身の趣味性を押し出したコンテンツが特徴。
しかしながら、それだけでは独自性が出せないため、色々なものの掛け算で小島屋は出来上がっているとの事でした。



■商品の魅力を伝えるにはどうしよう・コンテンツへのこだわり
競合がどんどんコンテンツを真似するので、だったら誰もやっていなかった「産地まで行ってみよう」と思い、旅行記をコンテンツにまとめ始めた事がオリジナルコンテンツの始まりだったそうです。
先日「マツコの知らない世界」にご出演されていましたが、もしかしたらこのようなコンテンツが充実している為、オファーがあった理由の一つではないかと思いました。

エピソード1)カンボジアのドライフルーツが美味い理由
エピソード2)デーツのランクづけ
 →これらは現地に行かなければわからなかった。
エピソード3)4コマ漫画作った。PV稼げなかった。面白くない。
 →アクションしたら失敗はつきもの、という教訓を得たそうです。
エピソード4)「ダイレクトメールではありません」と書いた郵便を送った。
 →商品紹介は一切ないので楽天規約に抵触しないのではないかと考えた。
 ショッピングバック(物理)をプレゼントした。
 個人の脳内占有率を上げるためにショッピングバック
 他人の脳内占有率を上げるためにナッツケースを作った。累計5万個以上売れているそうです。
エピソード5)同梱物の工夫。ここでも脳内占有率を上げる施策。
 →有料で売ってる袋を購入者には小分け袋を1つつけている。
 何をいれてもいいので、他人の手に渡る可能性に期待して続けられているようです。



■競合他社戦略
当時の楽天は商品説明がない、あるいは少ない店舗が多かった。

詳細を書く、写真を綺麗にしたら他店もマネする。

メルマガに「フィリピン行きました」を書いたら、他店も「行った風」でマネする。

コンテンツを変更する。独自性を出す。

これらを繰り返し行う事で真似をする競合に対して差別化を図ったそうです。
イチ消費者として見た時、小嶋屋様のサイトはコンテンツを含め、商品に対しての愛情がとても感じられるショップだと感じます。
このように他社と差別化を図る事でファンをガッチリと掴んでいるように感じました。



■質疑応答
今回、沢山の質問ができる時間を用意していただきましたが、それでも足りなくなるほど沢山の質問がありました。

Q季節変動はあるか?
 →A12ヶ月のナッツは季節感を出したくて作った。
Qパッケージ戦略は?
 →Aアメ横なので透明袋に入れている。本当はネット商品は変えたいが。
QB2B取引を増やすために入り口を分ける予定はあるか?
 →入り口は分けるつもりはないが、カスタムオーダーをしやすいページは作成。
 ミックスナッツくださいという法人は多いがあんまり面白くない(小島さんが)ので、
 「うちはウォッカ専門なので合うやつ作ってください」など受けられるようにした。
Qサブスク(定期購入)の予定は?
 →ナッツは嗜好性が強いものだと思ってる。その人がその人のタイミングで購入するものだと思っていた。
 しかし、ユーザニーズは高いので始める予定。
Qチャレンジを見切るタイミング
 →継続するタイミングのエンドは始める時に決めている。
 これは半年で様子見しようとか。1パターンだと判断が難しいので、複数パターンで施策を行うようにしている。
 見極めは一人だとしがみつきがちで決断できないことも多かった。
 スタッフが入ったことで「これ続けます?」と問われてやめられることが増えた。
 やった割に反応がないなー、というものはやめる。

コンテンツや戦略など、やらなければいけないこと・やらなくていいこと、やりたいこと・やりたくないこと、2極論で考えがちだが、そこからさらに細分化する。

誰のためにやるのか、なんのためにやるのか、やらなければどうなるのか。緻密に考える。
そんな「考え抜く大切さ」を教えていただきました。


第2講演 日本ECサービス株式会社 代表取締役ECマーケター 清水 将平 様が登壇

日本ECサービス株式会社 代表取締役ECマーケター 清水 将平 様

■聴講者の声

日本ECサービス株式会社 清水様は2003年に楽天ECCとして入社され、2年間のECコンサルタント時代には、全7,800ショップ中の最大600ショップを担当し、MVPなど多数受賞。
その後、店舗のセキュリティ、同梱機能、受注・カード決済のAPI化、アフィリエイト推進、社員食堂の運営等数々の事業に携わる。
2007年にはフリービット株式会社の社長室にて、DTIの買収に携わり、佐賀県唐津市での120名規模のコールセンターの立上げ、営業全般の事業を統括。
2010年に独立後、GMOグループのECアドバイザーを1年半務め、日本ECサービス株式会社を設立。
現在は、楽天ショップ1,000社が所属する会員制サポートサービス「ECマスターズクラブ」を運営されております。



■各ショップの違いは何か?
違いは何ですか?と一言で言うと「お客様との距離感の違い」だそうです。
Amazonのように商品とお客様とのつながりなのか、楽天のようにショップとお客様とのつながりなのかの距離感が各ショップごとに違う。
それを踏まえた上で戦略を考える事が重要だと思いました。

また、各ショップがそれぞれ売れ続ける為の方法として、当たり前ながらも絶対的に必要な在庫を切らさない、という事を指摘されておりました。
売れ続ける場をショップ側が提供しなければ、当然売れなくなります。



■楽天のディレクトリ
楽天のディレクトリが増えていっていることに各ショップは気づけていない
https://www.rakuten.co.jp/category/567452/ )このディレクトリのように増えたけど
商品が1件も登録されていないディレクトリが存在している
→明確に商品ごとのディレクトリ分けをすることで、お客様が発見しやすくなるのでディレクトリが追加された情報はもっとキャッチすべき。
昔作成したままになっているショップも多くあると思うので、定期的に手入れをして、常にユーザビリティを考えたサイト構成にすべきだと思いました。

■本店について
最近、本店を作っていこう!という流れが多くなっているがただ本店を作って終わりではなく
直営だからこそできる強みを考えながら作っていく(値段、送料などではなく)
先ほどの小島屋さんで言うと「本店を作ることによって小さい卸先(BtoB)が増えた」といった利点があるので、直営ならではの強みを大事にしながら付加価値をつけていくと上手く運用できるそうです。
また、本店という表現はユーザーにとってはよく分からない表現だと改めて感じさせられました。
今後は「直営店」という表現にしたいと思います。



■あなたはお客様に何を売っていますか?
最後に聴講者に「どんなお店でも絶対に同じものを売っているが何を売っていますか?」と質問されました。
この質問に対して正しく回答できる人はいないと前置きしつつ、お話いただきました。

正解は「時間」

例をあげると、
「洗濯をする時間」を短縮するために「クリーニング屋」が時間を売っている
「思い出作り」のために「旅行会社」が様々な旅行プランを取り扱っている
など、商売の本質はお客様に時間を買ってもらうためにある、という事でした。

清水さんはドバイで10分2万円でバンジーをしたがこの体験をセミナーやお客様に話せる(話のネタになる)誰もしたことがない体験をできたと言う達成感、などがあったので2万円払う価値は十分にあったとお話されていました。

昨今は、時間に対して重要視する流れがあるので、我々はお客様に「体験・時間」を売り買いすると言うことをしっかり留意し、商売をするべきであると、おっしゃっていました。
商売の本質とは何なのか、ただ商品を売り続けるだけではいけないという考え方をすべきだと気付かされました。


情報交換会 泳ぎイカ九州うまか新大阪店 参加者82名


定例会終了後は、情報交換会

さて、定例会が終了した後は、泳ぎイカ九州うまか新大阪店にて情報交換会が行われました。
イーコマース事業協会は “業種・業態・地域・経験・年齢・立場” が異なる会員同士が、イーコマースという共通のテーマで対等の立場で学んで、会って、お互いに情報交換しながら自分のビジネス向上の気づきを得る場として情報交換会を行っています。
今回の情報交換会は82名(講師含む)名が参加し、定例会の感想の共有や、お互いに知見を交換しあったり、相談しあったり、激励しあったりしていました。
活発に色んな方と交流を図る会員さんやビジターさんの姿があり、有用な場になりました。



次回は5月11日に開催です!
4月13日はエビス17周年記念イベント ネットショップカンファレンス2019が開催されます。
https://www.ebs-net.or.jp/anniversary/

イーコマース事業協会の定例会についての詳細は、こちらをご覧ください ≫ https://www.ebs-net.or.jp/regular_meeting/

2019年4月3日 株式会社CRF 勝 千晶 (広報委員会)

EBS定例会参加表明

☆ご注意ください☆ 現在、すべての方の参加表明を統一させて頂いております。会員様のログインは不要です。

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