悠木 まこと様

2017年1月勉強会にて「明日から使える!キャッチコピーと文章から見る商品ページ作り勉強会」と題してフリーライター 悠木 まこと様ににてご講演頂きました。
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フリーライター 悠木 まこと様
―キャッチコピーの基本ルールをお話しいただきました中で、文章は長すぎず短くお客様に理解しやすい文章を選んだほうがいいとされていましたが、逆に長くするべきキャッチコピーというものもあるのでしょうか?また、あればそのメリット等をお聞かせいただければと思います。
悠木 まこと氏:
「長くするべきキャッチコピー」というと、例えば、職人さんの熱のこもったコメントをそのままコピーとして利用する場合でしょうか。このような場合は短くするよりも、そのコメントのニュアンスが伝わるようにした方が魅力的だと思います。
短いキャッチコピーの最大のメリットがお客様に一瞬で判断していただきやすくなることだとすると、長いキャッチコピーの最大のメリットは、お客様に伝えられる情報量が多いということです。ですから、読んでいただくための工夫は必要となりますが、情報を多く伝えたい場合には長めのキャッチコピーにした方が良いと言えます。
それから、商品名自体がキャッチ―なものやブランド自体に訴求力があるものの場合は、短いキャッチコピーを作るよりも、長いキャッチコピーでより魅力や補足情報を盛り込んだ方が良いのではないかと思います。
また、とても長い商品名が話題になった例もあります。商品の特徴を全部盛り込んだ商品名で、Twitterの140文字ギリギリの長さだったようです。その面白さが話題になりTwitterでかなり拡散されたようです。
―キャッチコピー内で使うワードの候補として類語辞典を使うと便利だとお聞かせいただきましたが、単語に対して様々な類語が出る中で使用を避けた方がよいワードや文章に共通点等がございましたら教えて頂きたいと思います。
悠木 まこと氏:
避けた方が良い言葉は、
1. 難読漢字、難解な言葉
2. 誤解を生みそうな言葉
3. 差別用語
といったところでしょうか。読者がすんなり理解できる言葉を利用するという意味で、小学6年生(中学生)が理解できる程度と言われることもあります。
あきらかに意味が伝わらない、または差別的である言葉は避けてください。
それ以外では、専門用語や横文字についても、対象の読者にとってどれくらいなじみがあるのか?によってその基準は変わってきます。
言葉には時代によって意味が変化したり、曖昧だったりすることがありますので明確な判断基準を設けるのが難しい場合もあります。
例えば「こども」については、「子供」という表記はこどもに対して差別的である、ということから「子ども」という表記を利用することがありますが、文部科学省は『大人の「お供」のような否定的な意味はない』という判断をして公用文書では「子供」表記で統一しています。
また、「職人がこだわって作った・・・」というように、「こだわる」という言葉もよく使われます。しかし、本来の意味を調べると、(三省堂 大辞林より)
① 心が何かにとらわれて,自由に考えることができなくなる。気にしなくてもいいようなことを気にする。拘泥する。
② 普通は軽視されがちなことにまで好みを主張する。
③ 物事がとどこおる。障る。
④ 他人からの働きかけをこばむ。なんくせをつける。
というように、マイナスイメージの言葉です。(辞書によっては、最近の用法として、『物事に妥協せず、とことん追求する』という意味を追加しているものもあります)

判断が難しい言葉は避けて別の言い回しにできるのならばそれが良いと思いますが、一番の基準は読者(お客様)に伝わるか?という点だと思います。
―キャッチコピーを作るにあたって、考える側にとって使いやすい・消費者側にとってよく見る文章等は、逆に印象がぼやけるというお話しをしていただきましたが、その対策の一つとして教えていただきました、敢えて文章のバランスを崩す場合のコツや、アドバイス等を教えて頂けたらと思います。
悠木 まこと氏:
文章のバランスを崩すのは、崩し過ぎると意味が伝わらなくなるのでちょっと難しいですよね。
ひとつ目のコツは、普段は組み合わせない言葉を組み合わせてみること。
例で取り上げた「おいしい生活」は普段使わない組み合わせの言葉です。「生活」は食べるものではないので、本来「おいしい」と表現しません。(最近はお笑いの影響もあり、あらゆる物事に「おいしい」を使っているので、このキャッチコピーが登場した当時のようなインパクトはありませんが)。また、セミナーで取り上げた「俺のフレンチ」は、「俺」という乱暴な一人称と「フレンチ」という高級なイメージを組み合わせています。例えば、「俺の定食」「私のフレンチ」よりもアンバランスな感じがしませんか?
ふたつ目のコツは、助詞を変える。
チラッと文法でお話した「て・に・を・は」の部分で、単語と単語をつなぐ大切なものです。文法的には、助詞の使い方を間違えると意味が伝わらなくなるのですが、キャッチコピー的にはバランスを敢えて崩すときに利用できます。「海で遊ぶ」を「海を遊ぶ」に変えるだけで伝わり方が違ってきます。
ことになってしまうので、会社と、自分と、スタッフの皆さんとのすり合わせに使っていただけたら本望です。
―お話いただきました中でリライト作業がとても大事だということを教えて頂きました。その際にリライト作業で、出来るだけ文章を短く出来るよう取り組むとのことでしたが、商品がブランド品等で他店舗にも同じ商品が数点出品されている場合は、ワード検索に引っかけることを理由に長いキャッチコピーになりがちになります。その場合についても特徴等はあまり広く書きすぎずワードは最低限に絞ったほうがよいのでしょうか?
悠木 まこと氏:
今回の質問において、まずお伝えしたいのは、お客様に読んでいただくための文章と、SEOとしての文章とを分けて考えてみる、ということです。
もちろん、この二点は完全に別のものではありません。しかし、お客様が読む部分はどこだろう?と考えることで使い分けができるようになると思います。
例えば、キャッチコピーで考えると、商品ページを開いてファーストビューの商品画像に載せるキャッチコピーは、お客様に読んでいただくものですが、SEOには関係ありません。ですから、ここのキャッチコピーをそのまま検索ワードとして利用する必要はないと思います。
今回の質問では、商品名の登録で一緒に入力するキャッチコピーをイメージされているのではないかと思います。検索で商品一覧が出るとき、楽天ならば文頭から45文字程度が表示されます。お客様は表示されている文章で必要か否かを判断します。ですから、前半部分は客様にとって魅力的な言葉を入れた方が良いでしょう。後ろの方はお客様が読むことは少ないと思われるので、SEOを意識した言葉を利用してみてはどうでしょう?

商品ページの商品紹介文についてはSEOを意識した文章作成が可能です。ある程度の文章量がありますので、読みやすい形でキーワードを盛り込んでいくことはできます。文章を短くするのは、1文が長いならば2つに分けることや、無駄な言葉を省くことです。必要な言葉を削ることはありません。
―当勉強会での講演を終えられて勉強会の印象や、懇親会の雰囲気など、ご感想を教えてください。
悠木 まこと氏:
つたない講師でしたが、温かく迎えていただき、ありがとうございました。
勉強会では予想していたよりも皆さんが大人しく、真面目に受講されていた印象でした。もっとあれやこれや突っ込まれるかと覚悟して行ったんですが・・・。
懇親会も楽しく参加させていただきました。私のマニアックな岐阜の話にもお付き合いいただき感謝です。個別でも色々とお話させていただくことが出来ました。