博報堂 買物研究所所長
山本 泰士様

2020年6月、「「様子見社会」の買物欲マーケティング~withコロナ時代の生活変化を読む(TNC社 海外生活者リポートより)」をテーマに動画配信を頂いた、買物研究所所長 山本氏に、今回はebsとして単独インタビューさせていただきました。
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博報堂 買物研究所所長 統合プランニング局 ストラテジックプランナー 講師: 山本 泰士(やまもと やすし)様

―今回、コロナ禍の中で様々な事例を頂き非常に参考になりました。
我々エビスではネットショップをお一人で運営されている方もいらっしゃいます。コストがかかることを嫌がる傾向もあります。コストがかからず、且つ、すぐにスタート出来そうな施策などあれば、(具体的ではなく、考え方でも結構です)アドバイスなど頂けますでしょうか?
山本 泰士氏:
ターゲットを定め、モーメントに応える情報発信を。売りは2の次。
自社商品の「お客様」を具体的に想像してみる
競合の大手ショップにはない自社の特徴を定義してみましょう。
競合では味わえない自社商品の体験とは?競合にはない自社を求めてくれそうな人の特徴とは?何に困っていそうか…。
たとえ「狭くない?」というポイントでも確実にお客様を捉えるチャンスがそこにあります。

どんな時にお客様は自社商品を「必要だ!」「欲しい!」と思い浮かべるでしょうか?そのタイミング、瞬間=モーメントを逃さない情報発信をしましょう
お客さんが欲しいと思ったとき、疑問に思った時、どんな情報を必要とするでしょうか?
そこに対する「答え」を用意してあげましょう。
その時に自社商品のスペックから入りすぎるのはいけません。
まずお客さんが「どんな時、どんな必要や疑問をもつのか?」その「?」に応える情報発信をして、解決策としてのみなさまの商品を「紹介」しましょう。
いきなり「自社の商品ウリウリ!」では今のお客さんは引いてしまいます。まず最初に「どうお客さんに役立つのか?」そこから情報発信を行うべきです。
―人との繋がりという点でチャットやLINE@というツールがありますが、海外の事例なども含めて、接客において今後盛り上がりそうなチャネルなどございましたら、ご教授頂けますでしょうか。
山本 泰士氏:
今後のフェイスブックショップ、インスタショップの動きは注目
お客様コミュニティ形成、ライブ配信、決済、配送までワンストップに
今回の講演の中でもご紹介しましたが、欲実直結を用意に実現できるツールとして非常に注目しています。
店舗構築は無料で、中小事業者のD2Cを一気に推進しようというもの。
マネタイズポイントはフェイスブック、インスタ上の広告のようです。顧客の最初の接点として広告費はかかってしまいますが、すでにある程度のファンを囲い込んだ状態であればそれもさほどかからなそうですし、従来のブログなどでの情報発信でお客様の役に立ち、ファンを増やしたうえで日々の情報発信としてFB/インスタを活用しながらモノを売る、という方策もありそうです。
―エビスの会員様でモール出店(楽天やYahooなど)をされている方も多いです。モール関連で面白い接客をされているショップなどございましたら、お教え頂けますでしょうか。
>山本 泰士氏:
申し訳ありません、モールEC関連に明るくなく明確に答えられないのですが最近個人商店ECで注目しているのは下記のNoteを書いた布団屋さんですね。
オンライン、オフライン双方を活用しながら地道にお客様とつながり、役に立ち、売りにつなげる。「ファンマーケティング」というとあまりにも軽く聞こえる、素晴らしい商売への姿勢が詰まっていると思いました。
https://note.com/yokunelthing/n/n6e0d6f778ac0
○講演タイトル
「「様子見社会」の買物欲マーケティング ~withコロナ時代の生活変化を読む(TNC社 海外生活者リポートより)」

○講師プロフィール
博報堂 買物研究所所長 統合プランニング局 ストラテジックプランナー 山本 泰士(やまもと やすし)様

1980年神奈川県生まれ。
2003年東京大学教育学部卒、同年、博報堂入社。
マーケティングプランナーとして教育、自動車、飲料、トイレタリー、外食などのコミュニケーションプランニングを担当。
2007年より、こどもごころ製作所プロジェクトに参加し、クラヤミ食堂など体験型コンテンツの企画、運営を担当。
2011年より生活総合研究所にて、生活者の未来洞察コンテンツの研究、発表を担当。「総子化」「インフラ友達」「デュアル・マス」などの制作・執筆に関わる。
2015年より博報堂買物研究所に異動。近未来の買物行動予測研究と、買物行動を起点としたマーケティングに従事。
著書に、『なぜ「それ」が買われるのか?―情報爆発時代に「選ばれる」商品の法則』(朝日新聞出版)など。

博報堂買物研究所 http://kaimonoken.jp/