株式会社ロックウェーブ
岩波 裕之様

1月定例会にて、「スマートフォンEC成功のための4つのポイント」をテーマにお話頂いた、株式会社ロックウェーブ 代表取締役の岩波 裕之氏に、今回はebsとして単独インタビューさせていただきました。 定例会の詳細はこちら

株式会社ロックウェーブ 代表取締役 岩波 裕之様
― 本日はありがとうございました。スマートフォンは今後伸びると分かっているだけに、参加者も凄く興味を持っていたと思います。
さて、そのスマートフォン市場が伸びているのは明らかなのですが、実際に現状がどのようなものなのか、もう一度お話いただけますでしょうか?
岩波 裕之氏:
昨年1月は1%未満であったの数値が12月の弊社サービスでのスマホECサイト利用率(全受注に対するスマホ利用割合)は32%です。Android端末の普及に比例して昨年5月頃よりEC利用者も急増しました。
ただ弊社のサービスはスマホECに強いショッピングカートASP(http://www.aiship.jp/)というサービスの特性上、一般ECサイト様よりもスマホ利用率は高い状況です。
また市場の特徴としては、PCやガラケー(携帯)でのECサイトの平均転換率(2011年4-8月)が1.8~1.9%程度に対して、スマホECサイトの平均転換率は3.43%と約2倍近い数値が出ています。単純にこの数値を見ると「スマホECはよく売れる」ということになります。
この原因は市場でスマホを利用して消費しようとしている人が急速に増えていますが、しっかりとスマホで購入できるサイト(スマホECサイト)が少ないため、ゆえに市場では買いたくなるスマホECサイトはよく売れるという状況です。
売れている商材を見ると、これまでのガラケーユーザのみならず、これまでPCを利用していたユーザがスマホを所有して、スマホで消費をしだしていることが、市場拡大している原因であることがよくわかります。
Google検索エンジンのアルゴリズムは今後スマホ向けサイトを評価するリリースも出ていることも踏まえ、今後は特にBtoC商材のECにおいては、スマートフォン中心とする『モバイルEC』が非常に重要となります。
アメリカ調査会社では2015年にモバイルインターネット接続がPCを上回ると発表しているのことも受け、これまでPC向けのECサイトが中心であった会社様はモバイルECも念頭に入れた経営資源の配分を検討しなければいけないと思います。
― 講演で気になったのが端末についてでした。スマートフォント言ってもいろんな端末があるのですが、スマートフォン専用のサイトを作るに当たって どの端末を念頭に入れればいいのでしょうか?
岩波 裕之氏:
大きくはAndroidとiPhone(iOS)ですが、ネットでのEC利用に関しては伸長率や利用率からも Androidを主眼にするとよいと思います。
ただ、OSは弊社のようなASP事業者が対応する(例えばaiship上でECサイトを運営していれば主要スマホOSに完全対応など)ことなので、EC事業者様が意識しなければいけないのは『どの端末サイズに合わせたページ構築(接客)をするのか?』ということです。
Androidのスマホは横幅320ピクセルの端末が主流になった訳ではなく、240ピクセル幅の端末など、これまでのガラケーと同サイズの物も販売されています。例えば30代主婦をターゲットとする商材であれば、3年後の当該ターゲットユーザには Androidでどの端末サイズが普及しているのか?ということを想定してスマホECサイトを構築する必要があります。
今の大手様のスマホECサイトでも240ピクセルの端末で検証すると、リンクやバナーのサイズが小さくてミスタッチが頻発するようなページを制作されている ECサイト様もあります。
せっかくスマホECサイトがあるのに、小さいスマホでは操作しにくいということも ありますので、普及端末を知ることは、どれに合わせるか?どのような接客をするか?という点で非常に重要になります。
―スマートフォンサイトを開設するに当たり、岩波様が重視しておくべき、と考えている点について教えてください。
岩波 裕之氏:
サイトに訪問してからの消費特性はスマホとガラケーでほぼ同じと考えてよいためスマホは『携帯電話』と定義するとわかりやすいです。ガラケーをリッチにしたのがスマホととらえるのがよいでしょう。PCの延長(PCの消費特性を前提で)ととらえてしまうと上手くいきません。 (システムやページもPC前提では上手くいきません)
また一般的にモバイルECはPCに比べ訪問者の"目的意識が高い"と言われています。一方でスマホは通信回線にストレスがかかります。ですから訪問者の心理にはいつも『この先に目的の物があるだろうか??』というストレスにさらされながらECサイトを利用していることを念頭に置いてください。そうすると、PC以上に集客導線とLP上部のコンテンツマッチの重要性が認識できると思います。
またこのことから、ページ制作において私たちは 『ファーストビュー』が非常に重要だと考えています。まだまだストレスがかかる端末のため『ファーストビュー』で訴求できていないものには誘導できないというくらい考えておいた方が良いです。
またスマホEC利用者の最大の不満点(2011年3月IMJモバイル調査)はページの情報量の少なさ(ページ遷移の多さ)です。これまでPCを中心にモバイルを「おまけ」で考えていたら絶対にスマホユーザを満足させることはできないため、縦長は極論いくらでもOKなので、画像や情報のコンテンツ量がPC同等に充実し、ページ遷移が少ないこだわりのページ構築をされることをお勧めします。
(弊社ユーザ様でも情報量が充実しているサイトの転換率は一般的に高い状態です。)
―ご後援の最後に「dmenu」という ドコモのスマートフォン公式ショッピングサイトのお話がありましたね。これについてもう少し詳しくお聞かせ下さい。
岩波 裕之氏:
これまでのガラケー公式サイト(docomo:iメニュー)登録のスマートフォン版だと考えてください。
一昔前のような公式サイト全盛期のようにはトラフィックも少なくなってきていますがやはり集客力があるキャリアの導線ですのでモバイルECに力を入れる方は必ず視野には入れた方が良いです。dメニューに関しては2011年11月よりスタートし、まだスマホECとしても登録されているサイトは数十社ですのでまだまだこれからです。
1番のポイントがdメニューが『どれだけ多くの方に利用されるか?』というところになります。既にdocoomo店頭で販売される機種には『dメニュー』が標準搭載されているので、スマホ普及期で百万人の人の眼に触れることになります。これらの集客も、ECサイトが少ない今だから”おいしいおもい”ができるのでしょう。
正式にその利用状況は発表されていませんが、他にスマホサイトばかりを集めたポータルが無いために利用率は高い(60%程度??)と言われています。
もちろん、成長市場なので他で『すごくいい』という情報が出てからでは”おいしいおもい”はできないため、果敢に攻めることも必要かもしれません。
毎月色々な広告に費用を裂いていることを考えると、公式化については保守料金のようなもの以外毎月発生する費用がありませんので、2年程度の中期的な期間で考えるとカテゴリーによっては、リスティング広告以上に 最も費用対効果が良い集客方法となります。また公式化の費用も一昔前のように高くなく、特に楽天などのモールで数年のEC実績があり、商品点数がそろっているECサイト様であれば、結構容易に通すことが可能です。
重要なのは 『どこで審査用の企画書作成して、申請するか??』ということになります。
この際には必ず『docomoの公式化』に対して費用を支払うようにしてください。要は、docomo以外の公式化に対して費用を払う必要はありません。『docomoの公式化』を保証する会社で公式化を実施されることをお勧めします。(もちろんaishipでも完全保障で公式化を実施しています)
スマホECのノウハウに関しては以下のページでも紹介しておりますので皆様が取組される際にもご参考ください。
http://www.aiship.jp/knowhow/
○講演タイトル
「スマートフォンEC成功のための4つのポイント」

○講師プロフィール
株式会社ロックウェーブ 代表取締役
岩波 裕之(いわなみ ひろゆき)

1974年生まれ 

県立膳所高等学校
同志社大学工学部機械システム学科

トヨタ自動車株式会社
(生産技術・品質管理・TPM:トヨタ生産方式とトヨタの経営手法を学ぶ)

株式会社セブン-イレブン・ジャパン
(マーケティング・店舗指導:鈴木敏文氏の「商売の考え方」を学ぶ)

立命館大学大学院経営学研究科MBA

株式会社ロックウェーブ設立

趣味:磯釣り